骨粗鬆症性 脊椎圧迫骨折とは?原因・症状・検査・治療・手術のご案内

骨粗鬆症性 脊椎圧迫骨折

BKP(Balloon Kyphoplasty:バル-ン椎体形成術)

原因

骨粗鬆症で脆くなった脊椎(背骨)が起こす骨折「圧迫骨折」

骨粗鬆症は骨の吸収と形成のバランスがくずれて、骨量が減り劣化した状態です。骨のバランスは女性ホルモンの影響をうけるので、閉経後の女性に多くみられます。50歳以上の女性の3人に一人は骨粗しょう症にかかっています。

また、加齢や生活習慣(飲酒、喫煙、食生活、運動不足)も骨粗髪症が起こる一因です。

骨粗髪症になると骨密度が減り、骨がスカスカになるだけではなく、骨の質も変化し、骨が脆くなります。骨粗鬆症で脆くなった背骨が起こす骨折を圧迫骨折といいます。

症状

骨粗髪症が進行すると、くしゃみなどでも骨折が起こる場合があります。

骨折すると背中や腰に激痛が生じます。つぶれた背骨は元の形に戻らないので、つぶれた状態で骨が癒合して痛みがとれていきます。そして、背中が丸くなる(円背・猫背)、身長が低くなるといった状態になります。背中が曲がった状態が続くと内臓が圧迫されるなど、他の器官に影響がでるおそれがあります。

自然と治りますので、痛みがいつの間にかとれるので、気づかない場合もあるかもしれませんが、腰や背中に重い感じや痛みがある、腰や背中が曲がって来たと感じたら早目の受診をおすすめします。

治療

圧迫骨折を起こしている場合は、コルセットやギプスなどで痛みを和らげたりなどの保存療法を行います。

しかし、神経障害(下半身の疼痛やシビレ、麻痺)が起こった場合、手術が必要になることがあります。

手術

  • BKP(Balloon Kyphoplasty:バル-ン椎体形成術)
    骨折した背骨に非常に丈夫なバルーン(風船)膨らませ、つぶれた椎体をある程度押し広げ、その中に骨セメントを入れ、つぶれた骨を骨折前の形に近づける方法です。

予防

春陽会中央病院では骨の量を計測できますので、計測した際に骨量の減少がみられる場合、骨の量を増やしたり骨を強くする作用の薬を投与することで骨粗しょう症を予防することもできます。

内閣府が行っている「平成29年版高齢社会白書」の65歳以上の要介護者等の性別にみた介護が必要となった主な原因によると女性が要介護になる原因の第3位は骨折・転倒です。

この背景には骨粗鬆症が影響しているのではないでしょうか。気になる方は骨密度の検査からはじめてみませんか?